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非常用持ち出し袋とは?

非常用持ち出し袋

非常用持ち出し袋(ひじょうようもちだしぶくろ、Emergency Go Bag、フランス語表記:Sac d'urgence)は、地震や火災などの緊急事態が発生した際に、すぐに持ち出せるよう準備された袋やリュックサックのことを指します。避難先で必要となる基本的な物資が入っており、迅速な避難と生活の立て直しを支援するための重要な備えです。

歴史と言葉の由来

非常用持ち出し袋の概念は、20世紀後半の災害対策の一環として広まりました。特に、地震や台風、火災などが頻発する地域では、非常時に必要な物資をまとめておく重要性が認識されました。「非常用持ち出し袋」という言葉は、日本語の「非常用(緊急事態に備える)」と「持ち出し袋(持ち運び可能な袋)」から成り立っています。

非常用持ち出し袋の構成と機能

非常用持ち出し袋には、避難生活で最低限必要となる物資が含まれています。一般的な内容は以下の通りです:

食料と水:非常食や飲料水は、数日間持ちこたえるために必要です。軽量で長期間保存可能なものが推奨されます。

救急用品:包帯、消毒液、常備薬などの医療品が含まれています。怪我や病気の応急処置ができるように準備します。

衣類と防寒具:季節に応じた衣類や防寒具を用意し、寒さや雨から身を守るための装備を整えます。

生活用品:懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、ホイッスル、マルチツールなどが含まれます。情報収集や生活の基本的なニーズを満たすために必要です。

衛生用品:トイレットペーパー、ウェットティッシュ、歯ブラシなどの衛生用品も重要です。

現金と重要書類:身分証明書、保険証、現金なども忘れずに準備します。必要な場合に備えてコピーを用意することも推奨されます。

現在の使われ方

現在、非常用持ち出し袋は多くの家庭やオフィスで準備されています。自治体や防災機関も、非常用持ち出し袋の準備を推奨し、地域の防災訓練や学校の防災教育でその重要性を啓発しています。また、市販の非常用持ち出し袋セットも販売されており、簡単に準備できるようになっています。これにより、災害発生時に迅速かつ適切に対応できるよう、日常から備えることが重要視されています。

非常用持ち出し袋の準備とメンテナンス

非常用持ち出し袋を準備する際には、以下の点に注意することが重要です:

個別のニーズに応じた準備:家族構成や個人の健康状態に応じて、必要な物資を追加します。乳幼児や高齢者がいる場合は、特別な配慮が必要です。

定期的な点検と更新:非常用持ち出し袋の内容物は定期的に点検し、消費期限が切れた食品や劣化した物品を更新します。少なくとも半年に一度は確認しましょう。

持ち運びやすさ:袋やリュックサックは、持ち運びやすいものを選びましょう。肩掛けや背負えるタイプが便利です。

重さの調整:非常用持ち出し袋は重すぎないように調整します。必要最小限の物資を厳選し、持ち運びやすい重量に保つことが重要です。

総括

非常用持ち出し袋は、災害時に迅速かつ安全に避難するための重要な準備です。その歴史は20世紀後半に遡り、現在では多くの家庭やオフィスで一般的に準備されています。適切な物資を揃え、定期的な点検と更新を行うことで、非常時においても安心して避難生活を送ることができます。日常から非常用持ち出し袋を備えることで、いざという時に備えた安全な生活を実現しましょう。



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